| 「博士、マイコプラズマについて教えてください。」 |
| 「マイコプラズマは、無細胞培地で増殖しうる最小の生物として位置づけられており、細胞培養においても、細胞内に感染して実験に悪影響を及ぼすやっかいな生物だね。そのうえ、細菌などの感染と違って細胞内に感染するため気づきにくいのも問題を大きくしているね。」 |
| 「マイコプラズマが細胞に汚染するとどうなるのですか?」 |
| 「よく知られているのは、細胞代謝への影響だね。概算ではあるが、培養細胞にマイコプラズマが感染すると、マイコプラズマの数は培養細胞数の100倍に達すると言われている。つまり、汚染細胞の蛋白質の25%、DNAの30%はマイコプラズマ由来のものとなってしまう。これでは細胞の機能をいくら研究しても全く意味がなくなってしまうね。その他、染色体数を変化させた時には細胞を融解してしまったりするようだね。」 |
| 「実際には、どのくらいの細胞が汚染されているのですか?」 |
| 「日本では、約25%の細胞が汚染されているようだね。米国でも約16%が汚染しているようなのでかなり高い確率だと思うよ。汚染頻度が最も高いのは日本ではヒト口腔由来のマイコプラズマが多いようだ。」 |
| 「そうすると原因は何になるのですか?」 |
| 「実験者のオシャベリが原因だろうね。オシャベリ厳禁!これ細胞培養者の鉄則だね。」 |
| 「でも僕はマスクをしているので安心ですね。」 |
| 「マスクをしていてもマスクが破れそうなくらい大きな声でオシャベリしていては意味がないよ。マスクをしていてもハッキリ声が聞き取れるんだから。」 |
皆さんもマスクを過信しないでくださいね。細胞培養操作中はオシャベリ厳禁ですよ。
そのうち、仲間とは「アイコンタクト」で意志が通じますから・・・。



